2006 (平成18) 改革を掲げて日弁連会長選に立候補するも落選

久保利は、2006年2月に行われた日弁連会長選挙に立候補する。弁護士になる人が増え続ける中で、法律事務所だけでは新人弁護士の就職先が足りなくなると考え、弁護士の就職先を広げることを公約に掲げた。

日本に52箇所あるすべての弁護士会と、支部のうちの12箇所を訪れ、各地の弁護士に直接訴えてまわった。52あるすべての弁護士会を直接訪れたのは、立候補者の中で久保利のみである。

これから法曹界に入ってくる若い弁護士に希望をもってもらうことが、何よりも大切だと考えた。法律事務所に就職し、訴訟の代理人になることだけを業務と考えるのではなく、自治体や財界をも巻き込み、諸外国のように、自治体職員としての弁護士、企業内弁護士になるなど、活動の幅を広げることを選挙戦で訴えた。

志に賛同してくれた財界の方々、同期(23期)の弁護士や、2001年度日弁連副会長を共に務めた弁護士仲間などの応援を受け、また、所属する第二東京弁護士会も組織を挙げて支持してくれ、手応えも感じた。しかし、選挙は、立候補3名のうち3位という結果に終わった。挫折らしき挫折を味わったことがなかった久保利にとって、初めての挫折となった。

漫画・イラスト すずきけい